2012年2月22日水曜日

WESCOの完全な修理



ステッチダウン製法というワークブーツを造る他メーカーではもはや見ることの殆どないクラシカルかつ職人達の手による部分が大きいWESCOブーツはその一番の理由にラストが無ければ自社以外での修理が難しいことから、ラスト(木型)のあるアメリカ本国にその都度送り、修理を行っていましたが
WESCO 史上初めて社外に持ち出されたラストが海を渡り今や日本国内でも本国と変わりないWESCO社の考える完全な修理が可能となり、数多くのソール交換やその他の修理を行っています。
修理にかかる期間、費用についても多くのカスタマーに満足いただけていると思います。
時にこのような事例も、
それは他の靴修理業者でソール交換されたブーツのやり直しです。
持ち込まれた理由は大抵同じです。"修理に出したら履き心地が変わってしまった""サイズが変わってしまった""見た目も随分変わってしまった"
他店とはいえ工夫、苦心して綺麗に修理されたソールをすり減ってもいないのに剥がしてやり直していくのはおよそ気持ちいいモノではありません。
少なくともステッチダウン製法とはそういうものです。頑強さや防水性と引き換えとはいえ、そこが弱点だからこそ他の製法が他メーカーでは主流になっていると言えます。ですから他のブーツでは修理のカスタム云々というのは大いにやってもらって良いでしょう。しかしステッチダウン製法のブーツの修理を請け負うときラストの無いことのリスクをカスタマーに伝えているのでしょうか?伝えていないからリペア工場にこの様な修理が頻繁に舞い込むのでしょう。
今までも再三お伝えしてきたつもりですがステッチダウン製法で造られたWESCOブーツはラスト(木型)を収めずにソール交換を行えばそのシルエットだけでなくサイズすら変わってしまう可能性があります。
カスタマー自身もその点注意していただければと思います。

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